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気が向いたら思いついたことを書いてみます
『書物展望』第十巻第二号(昭和十五年二月一日)掲載の、湯朝竹山人「机の塵(三)」に次の一節がある。
本誌の読者の内には御存知の方もあらう、毎日二十日頃、世にいふ綜合雑誌の数種が一度に発行されて本屋の店頭に積れるや、たとへば神保町の東京堂小売部の店先に数十台の自転車が並べ置かれてあるそのスゴイ光景を。発行を待ちかねた新刊雑誌フアン一名盗読先生輩は都の四方から自転車を飛ばし、店頭店内で立見に没入するのである。四種ばかりの綜合雑誌を連月連号盗読するのには一方ならぬ熟練を要するといふ。一冊の雑誌を数軒の店で見ることになり、四種の雑誌を短日間に見終るために毎月自転車で襲ふ店を定め、一日数軒の本屋を馳廻る。同じ目的でなるべく多数の盗読先生が群集する店を襲撃することになるので、店先で先生の出てくるのを待機の空腹さうな自転車の集団は、参考のため話の種に一ぺん見物しておいてよろしい。
 今から七十七年前。今でも本屋の立ち読みはあるのだろう。椅子を置いて、「どうぞお掛けになってお読みください」という本屋まである。過日は朝五時半、コンビニで立ち読みをしているアンチャンがいた。二十四時間営業だから、一晩であらかた読めるのではないか。書物、特に雑誌の売れ行きが悪くなってきているという。当たり前だ。書店・コンビニでタダで読めるのに、わざわざ金を出して買うのはよほど奇特な人だ。図書館で読む人もいるだろう。私などは新聞広告を見ただけで読んだ気になってしまう。ひっかかった記事は、しばらくするとインターネットでタダで読める。川中美幸が「スマホ契約時に勧められてdマガジンを契約した。月数百円で読み放題。でも気に入ったのがあると、書店で雑誌を買ってしまう」と言っていた。こういう金持ちは多くはないのではないか。
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