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気が向いたら思いついたことを書いてみます
上田花月の都々逸に、
鼻の低いもけふ此頃は呼吸器かけるでごまかせる
というのがある。
「呼吸器」とはマスクのことか? と調べると、宮武外骨『文明開化』(大正十四年)に「呼吸器広告」なるものが出ていた。
レスピラートル(呼吸器)の世に行はるゝ已に久して其器の種類も従て多し或は金属板を以てし或は金線を以てし或は木炭を以てする等各一様ならず今敝舗製造の器械は各種中最良なるものを撰み之を実用に経験して更に一層の精工を加へたるものなれば決して舶来の品種に劣らず其価も亦廉なり素より此器は大気に触れて乾湿共に変色せず腐蝕せずこれ他種に比して卓絶たる所なり抑も其用たるや雨露雲霧を侵し或は風塵の間に行歩し又は暖室を出て戯を去るが如き頓に寒冷に触る等に際しては必ず携帯すべき要器たり又其効験は寒冒を防ぎ咳嗽を止め気管炎其他呼吸器諸病を防止する等数ふるに暇あらず請ふ江湖の諸彦常に此器を携帯して以て病魔を防歇せば予が企望も亦徒爾ならず  (明治十二年二月)
  東京日本橋区本町三丁目十八番地
    いわしや 松本市左衛門
洋装と和装の男二人がマスクをしている図が載っているから、マスクに違いない。洋装の男は鼻まで覆っているが、和装の男は鼻を出して口だけを覆っている。どうやら、今日のように鼻まで覆うものと、それとは別に口だけを覆う縦幅の狭いものと2種類あるようだ。マスクの色は白ではなく黒のようだ。その下にはマスクだけの図があり、マスクの内側になにやら貼ってあるのが見える。これが金属板であったり金線であったり木炭であったりするのだろうが、この「いわしや」はマスクの内側に何を貼っているのか、広告文からは伺えない。
今迄明治期の人がマスクをしている図を見たことがなかったが、明治初期から、冬にはある程度の人が使っていたようだ。ウィキペディアの「マスク」の項目を見ても、明治期の「呼吸器」のことは載っていない。
私が子供の頃は、マスクはガーゼでできていて、内側に更にガーゼ布を入れた。洗濯して何度も使ったものだ。不織布になって使い捨てとなった。
今はオシャレマスクとかいって黒・灰色・ピンクなど色付のマスクがあるようだが、明治初期には白マスクではなかったようだ。いつ頃から白マスクが主流となったのだろうか。
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