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気が向いたら思いついたことを書いてみます
六世尾上梅幸「女形の事」(中公文庫)に、
昔の芸者は爪を綺麗に切ったもので、実際は深爪を取ったのです。さうして指の先に紅をさして、少しでも色気のあるやうに見せました
とある。町をちょっと歩けばネイルアート屋がある。こてこてと飾り付け、倍の大きさの付け爪までしている。長い爪ではキーボードは打てない。そのためにスマホがあるのか。
呉園情史(野崎左文)「明治十二年頃の新橋芸者」(『新旧時代』第一年第十一十二冊。大正十五年二月)に、
芸者は皆素顔――襟だけ薄化粧をするくらゐのもの――で、今見るやうに真つ白に塗立てた鏝細工の顔を晒す者は無かつたのである
とある。4K8Kより前から、中年以降の女性で真っ白に塗りたくった芸人がいた。歌舞伎かピエロかと思うような白で司会をしているのは信じられない。
能美金之助『江戸ッ子百話』(三一書房。昭和四十七年)には、
徳川時代より明治、大正時代までの婦人は、女のたしなみとして口紅をつけた。小娘の可愛い口元をもっと小さく見せるために、唇の真中に少しくつけたものは可愛いものであった。現今の女性は口辺一ぱいに紅を塗って、可愛いどころか老人なぞには喰いつかれそうに見える。時代の大きな距りである。
とある。私が物心ついた時、成人女性は唇いっぱいに紅を塗っていた。「紅を差す」というのは「塗る」のとは違う。
節度というものが失われて久しいようだ。
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